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2017年11月02日
日本特殊陶業株式会社
製品
当社センサユニットが内蔵された病院向け呼気NO計測器が欧州で販売を開始
日本特殊陶業株式会社(会長兼社長:尾堂真一、本社:名古屋市瑞穂区)のセンサユニットが内蔵された病院向け呼気NO計測器(Spirosure社製)が、欧州での販売がこのほど決定し、11月20日より販売開始となりますので、下記の通りお知らせいたします。
当社は、自動車用の各種センサ(排気酸素センサ、NOxセンサ等)を事業の柱の一つとしていますが、現在、これらのセラミックス技術を活かした新規事業の創出にも注力しています。
近年、呼気に含まれる「一酸化窒素(NO)」の濃度を非侵襲的に測定し、気管支喘息の診断や管理指標に用いることが普及し始めています(*1)。Spirosure社(旧:Spirometrix社)では、より高機能かつ量産に向けたセンサの採用を検討しており、当社では、NOxセンサの技術を応用して医療製品を手掛けることができるため、両社の目指す方向性が一致し、2014年10月に資本・業務提携契約を締結しました。
このたび、当社のセンサユニットが内蔵された「病院向け呼気NO計測器(Fenom PRO™)」(Spirosure社製)が欧州で販売を開始されました。今後は、病院向けのみならず、個人向け(Fenom HOME™)にも用途を拡大し、Spirosure社とともに、患者さまのご負担が少ない非侵襲の呼気NO測定器のさらなる普及を目指します。
今後もセラミックスメーカーとしての強みとこれまで培った技術を活かし、環境・エネルギー、医療、次世代自動車分野への新規事業展開を進めていきます。
(*1) 出所:日呼吸会誌48(1),2010. P17
■病院向け呼気NO計測器(Fenom PRO™)


<ご参考>気管支喘息について
気管支喘息は、アレルゲンや患者さまの生活環境から生じる刺激物質などにより、気道が過敏に反応して内腔が狭くなり、その結果突然咳が出て、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった音を伴う呼吸となり、息苦しくなる病気です。重症の発作を起こすと死亡することもあり、日本では年間に6,000人前後が死亡しています(*2)。世界では、およそ3億人が罹患していると推計されています(*3)。
一酸化窒素の濃度は、気管支喘息や咳喘息患者様の呼気において上昇すること、吸入ステロイド治療により低下することが報告されています(*4)。気管支喘息のバイオマーカーとして米国や欧州では普及しはじめており、専門学会においては注目されているものです。
(*2) 出所:日本医師会Webサイト
(*3) 出所:Global Burden of Asthma Report, 2004
(*4) 出所:日呼吸会誌48(1),2010. P17
■Spirosure社(旧:Spirometrix社)について
2011年に創業の米国カリフォルニア州に本社を構える、気管支喘息用の測定機器を開発・提供する医療ベンチャー。画期的なセンサ技術によって、医療の新たな標準となる患者様の疾病治療に向けた解決策を提案していきます。

同社Webサイト:
https://spirosure.com/https://spirosure.com/fenom-pro/