ジルコニア酸素センサ
ジルコニア酸素センサについて
排気ガスの空燃比コントロールに活用されるセンサです。

ジルコニア酸素センサとは
ジルコニアセラミックスの両側面に多孔質電極を設け、片側を大気、その反対側を排気ガスにさらすと、排気ガス側の酸素濃度に応じて起電力が発生します。この特性を活かして、排気ガスの空燃比コントロールに適用することができます。

上図はリッチ(燃料過多・酸素濃度低)燃焼後の排気ガスにさらされた際の酸素センサの挙動となります。 ジルコニアを高温に保ち、イオン伝導性を持たせることによって、酸素濃度の高い大気側から排気ガス側への酸素イオン流が発生します。 酸素イオンは負の電荷となりますので、ジルコニアの両端電極間に起電力が発生していることになります。 反面、リーン(燃料希薄・酸素濃度高)燃焼後の排気ガスの場合、両端電極間での酸素濃度勾配が小さいため、起電力は発生しません。

ジルコニア酸素センサの4輪車への適用
厳しい排気ガス規制をクリアするためには、触媒の排気ガス浄化率をできるだけ高く維持する必要があります。 排気ガス浄化率は右図に示したように、理論空燃比付近でもっとも高くなり、エンジン燃焼を理論空燃比周辺(図ウィンドウ内)で制御すれば、クリーンなガスが排出されます。

一方、前出の様にジルコニア酸素センサは排気ガス中の酸素濃度に応じて、0⇔1Vの出力を発生します。酸素センサの信号に基づき燃料噴射コントロールをおこなうことで、理論空燃比付近での燃焼を可能にし、クリーンな排気ガスを実現することができます。
触媒下流にもセンサを取り付け、触媒劣化検知などの自己診断機能をサポートするためにも用いられます。一般的には、昨今の車両にはバンク毎に上下流各1本ずつのセンサが用いられています。つまり、V型エンジンには4本/車両の酸素センサが装着されています。

2輪車への適用
2輪車も排気ガス規制が強化されており、4輪車同様、燃料噴射コントロールと触媒による排気ガス処理システムの要求が高まっています。2輪車の場合、エンジン側に近く排気温度が高い場合にはヒータレスタイプを、エンジンより遠く排気温度が低い場合はヒータ付のタイプになります。

その他の適用例
上述した乗用車両の他に、芝刈り機や発電機などの汎用エンジン用として、また、農機や建機などの車両用のエンジン燃焼制御にも用いられています。触媒上流、下流のいずれの用途にも用いられています。
主な製品

四輪用ジルコニア酸素センサ
用途
4輪向けに広く普及しているバイナリ出力(0⇔1V出力)タイプのジルコニア式酸素センサです。
特徴
- 高い耐熱性、耐被水性、耐久信頼性
- 優れた出力安定性、早期活性
- 触媒下流用途への対応

ヒータ付き二輪用ジルコニア酸素センサ
用途
2輪車など、取り付け制限の多い使用環境を考慮した小型、軽量の酸素センサです。 四輪用の酸素センサと比較して、大幅に小型化を図った設計となっています。 また、素子に板状素子を使用し、早期活性を達成しています。
特徴
- 積層型の板状素子を用いて、本体を小型・軽量化。
- エンジン回転数の高い2輪車に、最適な高耐振動性構造。
- 素子とヒータを一体化して省電力、早期活性を達成。コールドスタートエミッション規制にも対応。

ヒータレス二輪用ジルコニア酸素センサ
用途
排気ガス熱量を利用することで電力を必要としないヒータレスタイプの小型酸素センサです。排気温度を利用しやすい2輪車での適用実績が増加しています。小型構造を採用することにより、フレキシブルな取り付け要件への対応が可能です。
特徴
- 排気ガスからの受熱を有効に使い、要求電力の増加に伴うパワーダウンを回避する、電力不要なヒータレス構造。
- 2輪車向け専用設計による小型、軽量で高耐振性。