構造材料
アルミナ(Al₂O₃)
ファインセラミックスのスタンダード「アルミナ」
アルミナは、数あるファインセラミックスの中で最も多く利用されている、代表的な材料です。私たちは、このアルミナが持つバランスの良い特性を活かし、幅広い産業へ部品を供給しています。
アルミナが選ばれる主な理由-
1.優れた電気絶縁性
電気を遮断する力が高く、古くからエレクトロニクス分野で不可欠な素材として使われています。 -
2.高い耐久性
薬品に強く(耐食性)、こすれても減りにくい(耐摩耗性)、そして機械的な強さも兼ね備えています。
<Niterraグループでの活用例>
スパークプラグ向け高絶縁材料
スパークプラグの「小型化」と「高出力」を支える絶縁技術
Niterraグループは、エンジン設計の自由度を高めるスパークプラグの小径化(細径化)に対応するため、薄くしても絶縁破壊しにくい高耐電圧アルミナ絶縁材料を開発しました。独自の微細組織制御技術により、過酷な高温環境下でも安定した絶縁性能を発揮します。
・目的に合わせた材料設計
材料内部にある目に見えない小さな隙間(空孔)や不純物を極限まで低減したり、セラミックスの粒子の境界(粒界相)に特定の結晶を析出させる高度な制御で、材料内部の電気的な偏り(電界分布のムラ)をなくし、高温での耐電圧性能を向上しました。
半導体製造装置用部品向け耐食性材料
極限のクリーン環境と装置の安定稼働を支える耐食素材Niterraグループは、半導体製造装置の中でもプラズマプロセスを使うCVD・エッチング装置向けに、プラズマによる不純物の発生を極限まで抑えた高純度なアルミナ材料を提供し精密な製造プロセスを足元から支えています。
不純物による汚染(コンタミネーション)を防止:高い耐食性(プラズマや薬品への強さ)により、装置内部を常にクリーンな状態に保ちます。
高周波環境下でも変わらない安定性:電気的なロス(誘電損失)を低く抑え、かつ安定化させた材料です。
窒化ケイ素(Si₃N₄)
過酷な環境に耐える高い信頼性「窒化ケイ素」
熱や摩擦に極めて強い「窒化ケイ素」をベースに、長寿命で壊れにくい高性能な部品を提供しています。
窒化ケイ素が選ばれる主な理由-
1.高温域でも優れた強度を発揮
特に高温域での高強度、高硬度な特性が際立つ材料で、自動車のエンジン部品やベアリングといった、常に高い負荷がかかる場所でも安心して使用できます。
-
2.精密な熱コントロール
熱を逃がす力(熱伝導性)が高いため、半導体装置の基板やヒーター部品など、正確な温度管理が求められる先端分野での課題を解決します。
-
3.摩耗を防ぎ、信頼性を維持
部品同士がこすれ合う「摺動(しゅうどう)部」に強く、装置全体の故障リスクを減らしてメンテナンスの負担を軽減します。
放熱基板用高熱伝導材料
90W/m・Kクラスの高熱伝導窒化ケイ素材料回路基板で用いられる放熱基板の材料には、絶縁性と高い放熱性、材料強度が求められます。放熱性の良い材料として知られる窒化アルミニウム(AlN)は、一方で強度が低いため、製品設計の自由度を制限していました。Niterraグループでは強度の高い窒化ケイ素(Si₃N₄)を用い、粒界組成制御など独自の材料技術と焼成条件の最適化で、熱の伝わりを阻害する微細な欠陥等を極限まで抑制。高い放熱性(90W/m・Kクラス)と過酷な環境にも耐える材料強度を実現しています。
ベアリング用高摺動性材料
ASTM規格クラス1を達成する機械的特性のバランスに優れた材料Niterraグループでは、HIP(熱間等方圧加圧)技術の活用により、破壊靭性・密度・硬度・微細構造をハイレベルにバランスよく制御し、ASTM F2094 Class 1に適合した窒化ケイ素(Si₃N₄)を採用しています。優れた摺動特性をもち、ベアリング稼働時の摺動ノイズを長期的に抑制し、高い信頼性を実現しました。また、Class 2に適合した窒化ケイ素も採用しています。
グロープラグ用高耐熱性材料
高熱伝導性と高耐熱性を併せ持ち、高温での耐熱衝撃性に優れた材料窒化ケイ素粒界組成と結晶相の精密な制御に加え、HP(ホットプレス)技術により緻密化(気孔フリー化)を図ることで、高温下での高強度と高熱伝導を両立しました。これにより、室温からわずか1秒で1000℃に達する急速昇温にも耐えうる、極めて高い耐熱衝撃性を実現しています。
その他酸化物複合材
安定性と強さを両立する「オーダーメイド素材」
私たちは、化学的安定が高く熱や薬品、水分などに強い「酸化物」をベースに、独自の技術で新たな性能を付け加えた複合材料を開発しています。
酸化物系複合材料が選ばれる主な理由-
1.優れた化学的安定性
化学反応を起こしにくい性質を持っているため、腐食しやすい過酷な環境下でも素材の劣化を防ぎ、長期間安定して機能し続けます。
-
2.異なる素材の「いいとこ取り」を実現
ベースとなる酸化物に別の素材を組み合わせる独自の技術により、安定性を保ったまま、硬さや強さをさらに高めることができます。
-
3.コストと性能のバランスを最適化
例えば、窒化ケイ素よりも安価でありながら、高負荷にも耐えられる「ベアリング用廉価材料」用途に合わせ最適な材料設計が可能です。
ベアリング用廉価材料
独自の複合化技術で実現した酸化物系高強度材料独自の複合化技術により、従来の酸化物系セラミックの中でも高強度な曲げ強度1200MPaを実現しました。高負荷なベアリング用途にも耐える高い耐久性を備えつつ、窒化ケイ素系より安価なため、性能と経済性を高い次元で両立しています。