日本特殊陶業 Recruit

Interview社員インタビュー

#07

攻めの姿勢で守りぬく──
異色の経歴を経てたどり着いた
知財という仕事

T.F

2023年キャリア入社

  1. 記載内容は2024年8月時点のものです。
    組織構成や名称等、現時点とは異なる場合がございます。

日用品メーカーの研究員をはじめ、多分野で豊富な経歴を持つFは、2023年に日本特殊陶業へ中途入社します。市役所在籍中に知的財産(以下、知財)に興味を持ち、弁理士資格を取得。自分らしい働き方やキャリアを模索しながら、Fがたどり着いた現在地と、これからの未来について語ります。

相談しやすい雰囲気で認知度を高めたい。
正しい知識を広めるには伝え方が大切

現在、Fはビジネスサポートカンパニー内にある知的財産部に所属しています。

「その中でも、特許商標課の商標チームのメンバーとして主に商標に関する調査や相談業務を行っています。商標チームは5名で構成され、チーム全体の目標としては、全員がすべての業務をこなせるゼネラリストになることを掲げており、そこでチームの弱点を補うことが私の担当です」

少数精鋭で構成された商標チームでは、おのおのがリーダーのような立ち位置で業務を進めています。

「私たちの仕事は、当社が保有している商標を法的に保護することです。具体的には、社名はもちろん、製品ロゴやイラストなども守備範囲に入ります。

また、当社の既存ブランドである『Niterra』『NGK』『NTK』に対しても、商標法の観点から事業部へアドバイスや調査を行っています。とくに、『Niterra』に関してはこれから育てていく大切なコーポレートブランドですので、既存の製品・サービスだけでなく、新規製品やサービスの商標権の取得を進めています」

Fは業務を進める上で心がけていることがあります。

「知財の話は、法律が関係するため専門的でわかりにくい部分が多いんです。社員の方には起こり得るリスクをしっかり理解してもらいたいので、できるだけ噛み砕いて、具体例を交えながらわかりやすく説明することを第一に意識しています。また、相談しやすい雰囲気作りやフレンドリーな対応ができるよう心がけています」

商標権への正しい理解を図るための活動も行っているF。そこでも伝え方の大切さを実感しています。

「中には誤って理解している人もいて、ビジネス上間違ったロゴの使い方をすると大問題に発展するおそれがあります。ですから伝え方を工夫しながら、正しい知識を広めていくことも業務の一つとして取り組んでいます。

最近は問い合わせ数が伸びてきていると先輩たちから聞いており、少しずつ成果が出ていると感じています」

やりたいことを模索する日々──
そこで気づいた裏方でサポートしたいという想い

大学卒業後、Fは日用品メーカーの研究員としてキャリアをスタートさせます。

「大学時代は、農学部で蚊を対象とした殺虫剤の研究をしていました。子どものころから虫が好きで、高校では生物や化学が得意だったんです。その延長線上で、卒業後は日用品メーカーに就職しました」

しかし実際に研究や開発に従事してみると、自分にはあまり向いていないことに気づいたと言います。

「もともと裏方でサポートするほうが得意だったので、自分が研究して何かを作るよりも、誰かが研究したものをより良くするほうが向いているのではないかと思ったんです」

自身の気づきをきっかけに、Fは地元である愛知県の市役所に転職します。

「市役所に転職してからも、自分がやりたいことを模索しながら働く日々でした。そんな時、大学時代の恩師と話をする機会があり、そこで知財の仕事を紹介されたんです。研究者に近い立場で理系の知識を持ちながら、法律を味方につけて技術を守り、育てていく重要な役割であると聞いて、強く興味を持ちました。

そこから本腰を入れて挑戦しようと思い、市役所を辞める際に知財の専門家である弁理士の資格を取得しました。その後、最初に入ったハウスメーカーの知財部門では、資格で学んだ知識を実務に落とし込む貴重な経験ができました」

グローバルな知財の世界に飛び込みたいと考えるようになったFは、世界展開しているプラスチックメーカーに転職します。

「知財の領域は海外も重要でして、そこから海外に関わる仕事に挑戦してみたいと思うようになったんです。プラスチックメーカーでは、知財情報を分析して事業戦略に活かす取り組みにも従事しました。単に権利を取得するだけでなく、それをどうビジネスに活かすか、どういった戦略で権利を取得するべきかという視点を養うことができました」

そこからFは、自身のライフスタイルの変化にともない、フレキシブルな働き方を求めていきます。日本特殊陶業に入社した決め手をこう語ります。

「入社を決めた理由は、グローバルな展開と新しい挑戦への取り組みでした。既存製品で強みを持ちながらも、新しい分野に本気で挑戦する姿勢に共感しました。守ることも攻めることも両方必要なことですが、どちらかと言うと攻めて育てていくことに興味があるため、攻めの姿勢を大事にしているところに惹かれたんです」

エンドユーザーの安全を守ることが使命。
強い想いを持って攻めの姿勢で守りぬく

Fにとっての日本特殊陶業は、これまでとは大きく異なる環境でした。とくに印象に残っている出来事があると言います。

「当社の知的財産権を積極的に守る姿勢というのがとても印象的でした。ただいたずらに争うのではなく、根拠と勝算を理論的に説明できるのであれば、知的財産権を守ることを外部に示していく。こういった姿勢は当社の強みだと思います」

入社当時を振り返ると、苦労したことも多かったと話すF。

「弁理士の知識を活かして説明しようとしても、専門的で小難しい話になってしまいまして。正確に話そうと意識するほど、逆に理解しづらくなってしまうことがあったんです。

しかし、ある時に難しい話をするよりも、相手にピンと来てもらうことの重要性に気づき、そこからイメージしやすいように説明方法を改善していきました」

入社から1年が経ち、自身の成長と心の変化を実感しています。

「入社時は実務経験が乏しかったのですが、商標の知識と実務の両面がそろってきたと実感できるようになり、今後はさらなる飛躍をめざしたいと考えています。心境の変化としては、商標をリアルなビジネスに、どう紐づけて役立てていくかをよく考えるようになりました。ビジネスとしての目的を意識しながら、アドバイスしていくようになりましたね」

やりがいを感じる瞬間について、Fは次のように話します。

「知財の魅力は、権利を取得するだけでなく、実際にそれを活用して成果を出せることです。以前、大量のプラグの偽物(模倣品)を摘発して市場に出回るのを未然に防いだ経験がありました。世界では『NGK』マークがついたプラグは高い信頼を得ており、そのブランド力を守ることができたため、関係部署の人にとても喜んでもらえました。管理部門のような立場でありながら、直接的にビジネスに貢献できることにやりがいを感じます」

模倣品対策に重きを置くFには、ある強い想いがあります。

「知財の仕事は、単に会社の利益を守るだけではありません。自社の商標権を守ることは、お客さまの安全を守ることにもつながります。プラグなどの車のエンジン部品は、偽物の粗悪品が使われると偽物が原因となって重大な事故を起こす可能性があります。トップメーカーとして、こうした偽物の存在を抑え、お客さまの健康や財産を守ることも私たちの重要な役割なんです」

知財の中心的な人物になるために──
知識と実務を重ねながら自分の領域を広げていきたい

「今後のキャリアについては、知財の領域をさらに突き詰めていき、知財部門の中心的な存在になりたいという想いがあります。

課題としては、世界の多くの国々で商標権を取得していますが、主要国以外の小さな国ですと、現地当局がしっかり機能していない場合もあり、管理や活用が難しいことがあります。外国当局の問題ですので難しい問題ですが、そこをなんとか改善できないかというのは重要な課題です。グローバル企業だからこそ直面する課題ですが、日常生活で聞いたことのないような国で出願や権利取得を行えるのは貴重な経験です」

特許商標課のメンバーとして今後の展望と課題を語るFですが、知財に向いている人物像の一つとして「コミュニケーション能力」を挙げます。

「一人で黙々と作業することが好きな方はもちろん、それに加えて、コミュニケーションが得意な方が向いていると思います。黙々と情報に向き合っているイメージがあるかもしれませんが、各部署と連携しながら仕事を進めていくため、両方の能力をバランスよく持つ方は活躍できるのではないかと思います」

その中で、日本特殊陶業の知財部は働きやすさが魅力的だと言います。F自身も、入社後のギャップはなく、仕事も家族との時間もともに大切にしています。

「週3日程度のリモートワークやフレックスタイム制を活用しています。3歳の子どもがいるため、妻と協力しながら仕事と子育てを両立できる環境が整っているのはありがたいですね。フレキシブルな働き方にも惹かれて入社しましたが、大きなギャップはなく働きやすさを感じています」

最後に、知財のおもしろさについてこう語ります。

「法律などの制約がある中で、事業部の要望をできる限り実現し、裏方としてサポートしていくことにおもしろさを感じます。経営幹部メッセージで、“世の中がものすごいスピードで変化する中で、停滞は退化”という言葉があります。新しい活動を後押ししてくれる環境がある。それが仕事の楽しさにつながっていると思います。

また、自分が関わったロゴやマークが、実際に製品やWebサイトに使用されるのも嬉しいですね。とくに、新しい社名である『Niterra』に対しては強い思い入れがあり、世界中のさまざまな国で出願を進めていますから、認知度が上がることに手応えと楽しさを感じています」

知財の領域で自分の強みを活かし、会社に貢献できる存在でありたい。その想いを原動力に、Fは攻めの姿勢でこれからも突き進みます。

Page Top