News 20222022年のニュース
各位
2022年03月31日
日本特殊陶業株式会社
その他
土壌・地下水の調査結果について
日本特殊陶業株式会社(社長:川合尊、本社:名古屋市、以下、日本特殊陶業)は、愛知県名古屋市内の同社旧本社(江越北工場・西駐車場(旧技術センター)・江越南工場)の3つの敷地において、本社機能移転に伴い土壌・地下水の調査を実施した結果、土壌汚染対策法指定基準値の超過を確認したため、土壌汚染対策法に基づき2022年3月29日に行政当局へ報告しました。
1.調査場所(所在地)
名 称:日本特殊陶業 旧本社(江越北工場・西駐車場(旧技術センター)・江越南工場)
所在地:愛知県名古屋市昭和区高辻町
面 積:江越北工場 約4,360 m2
:西駐車場(旧技術センター) 約2,067 m2
:江越南工場 約1,921 m2

2.届出の概要
日本特殊陶業が当該土地において土壌・地下水調査を実施したところ、土壌汚染対策法の指定基準値の超過を確認しました。
〇江越北工場
項目 | 汚染物質 | 基準値超えの 濃度範囲 |
基準に対する倍率 | 基準 | 超過区画数 /調査区画数 |
---|---|---|---|---|---|
土壌溶出量調査 | 鉛及びその化合物 | 0.014~0.025mg/L | 1.4~2.5倍 | 0.01mg/L以下 | 1/28 |
土壌溶出量調査 | ほう素及びその化合物 | 1.4~1.6mg/L | 1.4~1.6倍 | 1mg/L以下 | 1/23 |
土壌含有量調査 | 鉛及びその化合物 | 160~210mg/kg | 1.1~1.4倍 | 150mg/kg以下 | 3/28 |
〇西駐車場(旧技術センター)
項目 | 汚染物質 | 基準値超えの 濃度範囲 |
基準に対する倍率 | 基準 | 超過区画数 /調査区画数 |
---|---|---|---|---|---|
土壌溶出量調査 | トリクロロエチレン | 0.15mg/L | 15倍 | 0.01mg/L以下 | 1/21 |
土壌溶出量調査 | 1,2-ジクロロエチレン | 0.25mg/L | 6.3倍 | 0.04mg/L以下 | 1/21 |
土壌溶出量調査 | 鉛及びその化合物 | 0.012~0.11mg/L | 1.2~11倍 | 0.01mg/L以下 | 5/21 |
土壌含有量調査 | 鉛及びその化合物 | 180~840mg/kg | 1.2~5.6倍 | 150mg/kg以下 | 5/21 |
地下水調査 | クロロエチレン | 0.010mg/L | 5.0倍 | 0.002mg/L以下 | 1/1 |
地下水調査 | 1,2-ジクロロエチレン | 0.049~0.34mg/L | 1.2~8.5倍 | 0.04mg/L以下 | 1/1 |
〇江越南工場
項目 | 汚染物質 | 基準値超えの 濃度範囲 |
基準に対する倍率 | 基準 | 超過区画数 /調査区画数 |
---|---|---|---|---|---|
土壌溶出量調査 | 六価クロム化合物 | 0.069~0.93mg/L | 1.4~19倍 | 0.05mg/L以下 | 3/20 |
土壌溶出量調査 | シアン化合物 | 0.1~1.0mg/L | ― | 検出されないこと | 1/20 |
※ 土壌溶出量は土壌に含まれる汚染物質が地下水に溶け出す量、土壌含有量は土壌に含まれる汚染物質の量を示します。
※ 調査区画数は調査対象地の平面図上での試料採取区画数を示します。
3.各敷地における有害物質使用履歴
<江越北工場>
江越北工場の敷地北側は過去原料工場が建設されており、鉛及びほう素が使用されていました。
また、敷地南側は1984年(昭和59年)から2022年(令和4年)2月末まで、エンジン試験室にて、ベンゼン、有鉛ガソリンの使用及び保管が行われていました。
<西駐車場>
西駐車場には過去に技術センターが建設されており、鉛排水処理施設が、1972年(昭和47年)から1987年(昭和62年)までの期間設置されていました。
また、技術センター内では洗浄剤として、トリクロロエチレン及びジクロロメタンが使用されていました。現在、当該物質の使用はありません。
<江越南工場>
江越南工場の南側には1971年(昭和46年)から数年間、仮設めっき工場が建設され、めっき原料としてシアン化合物と六価クロムが使用されていました。仮設めっき工場の解体後、同範囲にブザー工場が設置され、一酸化鉛・四塩化鉛・炭酸鉛の使用及び保管が行われていました。現在、当該物質の使用はありません。
4.汚染原因
敷地内で使用していた重金属類(鉛、ほう素、シアン化合物、六価クロム化合物)及びVOC(トリクロロエチレン、1,2-ジクロロエチレン、クロロエチレン)が、土壌・地下水に残置したものと推定されます。
5.対策の概要
重金属類(鉛、ほう素、シアン化合物、六価クロム化合物)で汚染された区画については、汚染された深さまでの土壌を掘削し、場外搬出します。
VOC(トリクロロエチレン、1,2-ジクロロエチレン、クロロエチレン)にて汚染された区画では、原位置浄化を行ないます。
今後も行政当局のご指導の下、適切な対策を実施していきます。